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令和元年度年越しそば備忘録(本枯鰹節、日高昆布の調達編)

2020年11月8日

毎年お世話になった方や親戚などへ百数十人分の年越しそばを作るのですが、毎回段取りが大変なので来年度以降のために備忘録をブログで作成することにします。

「かつおぶし ふじ田さん」で本枯節と日高昆布を購入

まだうす暗い朝6時に家を出発して、宇都宮の「かつおぶし ふじ田」さんに鰹節と昆布を買いに行きました。

インターネットなどで極上の鰹節を宅配してもらえる時代ですが、知り合いにその店を紹介してもらってから十数年間ずっと年末は「かつおぶし ふじ田」さんにお世話になっています。

開店前なのかもしれませんが「自宅だから朝7時でも開いてるよ」ということなので対応していだだきました。年末は過密スケジュールのため早朝から対応していただけるのは大変ありがたいことです。

今回購入したリストです。税込5,920円。これで年始のそば会の分を含め20ℓのだしを取ります。

 値段
本枯鰹節900g4,950円
宗田鰹節100g270円
鯖節100g250円
日高昆布100g450円

本枯鰹節は少量をわざわざ削って販売していだたくので、半端がでるためいつも900g以上くらいでとお願いします。「鹿児島県指宿市山川港㈲坂井商店」、「伝統の味KAGOSIMA枕崎さつまぶし」という品を使っています。

本枯鰹節 枕崎
本枯鰹節 枕崎産
本枯 亀節
本枯亀節
本枯鰹節 厚切 枕崎産
本枯鰹節 厚切 枕崎産

そば屋独自のだしのひき方、江戸風の数十分「煮詰める」方法では厚切りを使用します。

以前はふじ田さんで利尻昆布が手に入ったのですが、最近は手に入りにくくなってしまったということで日高昆布を使用するようになりました。北海道釧路町のJF昆布森漁業協同組合の品だそうです。

日高昆布
日高昆布

本枯節とは

度々引用させていただく藤村和夫著「そばしょくにんのこころえ」のなかでは鰹節の製造過程の違いで下のように分類するそうです。要は魚の種類と、カビ付けの状態で選ぶそうです。

また老舗の「にんべん」さんのHPによると本枯節を作るのにおよそ120日の日数を要し、その水分量は12~15%、節同士をたたき合わせるとカーンという堅い澄んだ音がするのが特徴とあります。

 名称鰹節の分類
生乾し生の魚をそのまま乾燥。
煮乾し煮熟してから乾かす。
生節頭を取ったり、はらわたや骨を抜いたり、三枚に下ろしたり、それをさらに切り分けたり、小骨まで取ったりしてから煮熟したもの。「煮堅魚」ともいえる。
裸節生節を煙で燻製にして乾かしたもの、それを何回も繰り返したもの、乾いたものの表面をきれいにしたもの。
荒仕節「裸節」を樽につけて置き「カビ」を二回まで付けたもの。
仕上節「裸節」を三回以上「カビ」付けしたもの。
本枯節「裸節」を六回以上「カビ」付けしたもの。

昆布の種類

度々引用させていただく藤村和夫著「そばしょくにんのこころえ」のなかで昆布の種類について次のように記載があります(一部抜粋)。

 昆布の種類内容
真昆布まこんぶは、昆布の中でも丈が短く身が厚い。「だし昆布」として」一番用いられ、最高級品である。
長昆布「みついしこんぶ」と呼ばれるものと同一で、日高海岸に繁茂している。煮あがりが早くやわらかいため「だし昆布」には使用されず、昆布巻き等の加工用材料となる。
利尻昆布植物学的には真昆布と同一で、利尻島付近で採れる「利尻物」、稚内を中心として採れる「稚内物」、利尻島から南で採れる「天塩物」がある。真昆布より評価が落ちるが、「だし」が澄んでいてきれいなことから、関西のうどん店などで使用される。「稚内物」のだしは、やや黄色味を帯びるが甘みがあり、香りがよい。
三石昆布長昆布である。襟裳岬を中心に採れる長昆布を指し、「日高昆布」とも同一で、だし用よりもむしろ煮物、佃煮用に使用される。
日高昆布三石昆布のうち、襟裳岬以西で採れる長昆布である。
釧路昆布三石昆布の産地より北東、根室にいたる間で採れる長昆布。
羅臼昆布「リシリ系エナガオニコンブ」というのが正式名称。真昆布の仲間といわれ実態がよくわかっていない。だしは黄色味を帯びるが香りは非常に良く、濃いコクのあるだしが取れる。使用されるようになったのは一番新しいが、最も評判が良く、最高級品としてもてはやされている。

日高昆布は昆布巻きとかに合うのですね。利尻昆布のときのように濃厚なだしにならないので、ずっと自分のだしの取り方が甘いのかと思ってました。

次回以降は羅臼昆布あたりを使ってみようと思います。勉強になりました。