カネチョク(金子直売店)のショップに移動します

超一流の天ぷら職人に学ぶ、天ぷらを美味しく揚げる理論やコツ

蕎麦と天ぷらは相性がとても良いので、超一流の天ぷら職人の名言から天ぷらについて学んでいこうと思います。

超一流の天ぷら職人の「天ぷらの理論」調査

脱水しながらの蒸し料理

「天ぷら くすのき」楠 忠師氏のお言葉を引用させていただきます。天ぷらは脱水しながらの蒸し料理で、素材に合わせて衣を変えるそうです。

「天ぷらは揚げ物だと思っていたのに、蒸し物だったということがわかったんです。脱水しながらの蒸し料理なんですよ。うちには温度計はないんです。油の温度が何度か、なんて決まりはない。その日の気温や湿度や素材で変わるから。揚げるより、蒸すことが大事だから。天ぷらは日本料理の中では一番難しいんです」

「高温のマジックです。200度まで温度が上がる油という液体の素晴らしさ。常温の食材を160〜200度の油に入れる事で、ネタの中心をレアに保ちつつ、高温の温度変化を利用して瞬間勝負で食材の水分を抜いていく。そのために衣を作る。素材に合わせてグルテンを調整して、脱水量を変え、濃くなった素材の旨味を衣で包んで閉じ込めることができる」

天ぷらの本質は蒸し料理ですよ

「天ぷら 近藤」近藤文夫氏のお言葉を引用させていだたきます。野菜の天ぷらを始めた第一人者で、10㎝はあるさつまいもの天ぷらはすごい発想です。農家としては旬の野菜の天ぷらを食べたいです。

さつまいもの天ぷら
さつまいもの天ぷら

「人間って狭い視野ではなく広い視野でないと前に発展できない。僕は美味しいものを作りたい。ただ単純にこれでいいんだと揚げていたら美味しいものがなくなってくる。そういうものは素材に対しても失礼だし常にチャレンジしていく。それが自分の天ぷらです。」

「パレ・ド・Z」という番組で近藤氏が、大和芋と人参の千切りと菜の花とわさびを甘鯛で巻いたロール状の天ぷらを作るのですが、仕上げに紙で包み予熱を利用し長い職人人生で培った「蒸らし」を披露します。そこで食材から出る水分が同化することとその香りについて言及しています。

「食材から出てきた水分を利用して『ちょっと待ってください』と言って蒸したのは、その水分を同化させるための時間なんです。それが香りなんです。人参の香り、大和芋の香り、甘鯛の香り、たった5分だけれども待った時間、中で動いてくれる」

天ぷらとはタネと衣が含む余分な水分を高温の油で一気に蒸発させ、水と油を交換させる調理法

引用であれば著作権上問題がないということなので、山本おさむ著「そばもん」第41話をアップしてみます。タネと衣が含む水分を蒸発させて同時に水と油を交換させる調理法なので、衣に通気性がなれけばならないのでグルテン(衣の粘り)は敵と書いてあります。

天ぷらとは、そばもん41話
そばもん41話
そばもん41話

まとめ

天ぷらは「蒸し料理」であると一流の天ぷら職人がおっしゃっているので、蒸し料理をイメージしながら天ぷらを作っていくことにします。「楠氏」と「そばもん」の内容から自分のイメージを整理するとこうなります。

天ぷら理論の図解

「近藤氏」のさつまいもの天ぷらは紙で包んで余熱で蒸らしていました。ということは衣がしっとりとした天ぷらになるということでしょうか。近藤氏と交流のあった作家の池波正太郎氏のエッセイの中で、若いころ昼食代を抜いてお金をため一流の天ぷら屋さんに食べに行ったというエピソードがありました。また、天ぷらの食べ方として、「天ぷらが出てきたら親の仇にでも会ったかのようにすぐ食らう」そうです。

近いうちに、本当に美味しい魂のこもったような天ぷらをまずは食べてみようと思います。