辛味大根（蕎麦やうどんの薬味）
辛味大根の品種などについてメモです。
蕎麦の薬味の大根について
蕎麦に合う地大根
2009年に坂城町で開催された「全国辛み大根フォーラム」で展示された品種は次のとおり。
上野大根 / 長野県諏訪市豊田上野地区
親田辛味大根 / 長野県下伊那郡下條村親田地区
戸隠大根 / 長野市戸隠、鬼無里地区
灰原辛味大根 / 長野市信更町
前坂大根 / 長野県山ノ内町夜間瀬前坂地区
山口大根 / 上田市神科山口
安家地大根 / 岩手県岩泉町安家地区
松館しぼり大根 / 秋田県鹿角市八幡平松館野月集落
板垣大根 / 福井県福井市板垣町
伊吹大根 / 滋賀県米原市伊吹町大久保
鷹峯の辛味大根 / 京都府京都市北区鷹峯
田辺大根 / 大阪府大阪市東住吉区田辺地区 （順不同）
その他（情報提供）
大根の辛さについては、蕎麦春秋誌№19の36ページに少し書きましたが、すべての大根は夏に辛くなります。加えて、品種により、辛みが強いものと弱いもの、水気が多いものと少ないもの、があり、汁の薄まり方と辛さとのバランスで、お蕎麦屋さん毎に品種を決めているようです。越前おろし蕎麦には汁の少ない、辛みのある地大根が好まれていますし、都内の蕎麦店では、おろし蕎麦に青首大根を使っているお店が結構あります。また、暮坪かぶは、産地の遠野以外では、浅草の「十和田」というお蕎麦屋さんで供しています。カブ独特の風味と品の有る辛みが特徴だと思っています。なお、蕎麦全書に「赤山大根」という辛味大根のことが記述されているのですが、気になって調べてみたのですが、戦前に途絶えてしまい、形状、特徴などはまったくわかりませんでした。
板垣大根、ねずみ大根の記事ありがとうございました。どちらも2009年に坂城町で開催された「全国辛み大根フォーラム」で展示されました。フォーラムに参加された10以上の産地のうち、いくつかは生産が行なわれなくなっているかも知れず、気がかりです。最近では、会津の「アザキ大根」、東京都板橋区の「志村みの早生大根」、更には皇居のお堀に生えていた「地大根」などに出くわしています。