そばやうどんなど麺類をゆでる際、びっくり水(差し水)は入れない
そばなどをゆでる際、吹きこぼれそうになったら「コンロの火力を弱める」方法か、「びっくり水(差し水)をする」方法か、どちらが理論的に良いのか説明します。
麺をおいしくゆでるためには、粉に含まれるでんぷんを上手に熱で糊化(こか)する必要があります。ところがでんぷんは水に溶けやすいので、お湯の温度が低いと水が麺に必要以上に入り込んでしまい、だらりと腰がなく表面がざらついてしまいます。麺のゆで方はお湯の温度を下げないようにするのがコツなので、「コンロの火力」を弱めるほうが理論的に良いことになります。
藤村和夫著「そばしょくにんのこころえ」のなかで「びっくり水」について説明している部分を引用させていただきます。
「びっくり水」とは、沸騰して走りすぎているそばのスピードをおとすため、水かぬるま湯を釜の上手へそそぎこんでやることで、「びっくりびしゃく」で水を差してやると、湯の温度が一時的に急に下がり、そばがびっくりして走るのを止めてくれるのでこう呼ばれ、あまり驚いて死んでしまうようではやり過ぎで「ああ、びっくりした」といって、またすぐ走り出してくれるくらいにしておかなければいけません。
家庭用のコンロでゆでる際のコツはできるだけお湯の温度を下げないことです。十分にゆでて冷水などで急速に冷やして麺の表面を引き締めます。麺の中心部は柔らかいが弾力があって喉越しがつるつるしているそばが私の好みです。
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