そばの汁取りのコツが分かった(湯煎と煮詰め率)
十数年そばつゆを作ってきましたが、今回の新春そば会用のそばつゆが思いのほかよくできたので記録しておきます。つゆを土たんぽで湯煎した際の濃縮率がポイントでした。
Contents
今回の汁取りの記録
今回の汁取りは自宅のガスコンロで6ℓのパスタ鍋を使用しました。下のリンクは汁取りのやり方などの手順です。
日程
内容 | |
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1日目 | 昆布浸水(約30時間) |
2日目 | だし取り(約40分) だしとかえしを合わせ80℃まで加熱して寝かす |
3日目 | 湯煎(加熱1時間半+放置1時間) |
4日目 | 寝かす |
昆布の詳細
藤村和夫著「そばしょくにんのこころえ」のなかで、真昆布の方が日高昆布よりだし取り向きであると記載があったので今回は北海道道南産の真昆布を使用しました。形は日高昆布より肉厚で幅が広く上品で澄んだだしがとれます。
だし取りの詳細
天然水(軟水) | かつお節など | つめ時間 | だし | 煮詰め率 |
---|---|---|---|---|
4.0ℓ | 本枯200g 宗田20g サバ10g まこんぶ16g 計246g | 40分 | 2.23ℓ | 56% |
湯煎の詳細
だし | かえし | 湯煎時間 | そばつゆ | そばつゆの煮詰め率 |
---|---|---|---|---|
2.23ℓ | 0.512ℓ(23%) | 一時間半加熱して83℃になった後、加熱をやめそのまま1時間湯煎を続けた。 | 2ℓ | 73% |
まとめ
濃厚でそばにからむ汁を作るには、土たんぽで一時間半ほど湯煎した後加熱を止めて放置し、どのくらいまで水分を蒸発させるかにありました。考えてみると水分が少なくなれば汁が濃縮されるのはあたりまえですが、土たんぽで長湯をしたつゆでないとこれほどまろやかにならないでしょう。
年末は20ℓの寸胴で汁取りをするのですが、6ℓのパスタ鍋のほうが濃いだしが取れると感じていたのは濃縮率の差でした。今回は土たんぽで湯煎し27%濃縮しましたが、今までは5~10%程度でした。単純に濃いだしをとるのであれば鰹節の量など最初から増やせばいいのではないかと考える人もいるかもしれませんが、一定の濃度になるとだしの成分が出なくなるのです。また別の機会に詳しく説明します。
そば会では「今までで一番おいしいよ。そば湯で割っても薄くならない。」と言われました。
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